ユニークさを武器にハーバードへ 「突撃!せかい部」 Vol.2 (後編)
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ユニークさを武器にハーバードへ 「突撃!せかい部」 Vol.2 (後編)

海外を舞台に活躍する同世代とのコラボ企画、「突撃!せかい部」に登場してくださるのは、茨城の公立高校からハーバード大学に進学される松野知紀さん!
地方公立高校からアメリカ大学合格を掴み取り注目されている松野さんに、#せかい部運営メンバーのゆうなと、ののかがお話を伺いました!

このインタビュー記事は前編と後編に分かれています。
後編の今回も、海外大受験でぶつかった壁や学び、今後研究したい社会への問題意識、せかい部のみなさんへのメッセージなど盛りだくさんの内容です!

前編はこちら

ー海外大を目指す中でぶつかった壁はありますか?

松野さん(以下、松)
学校の先生を始めとした周囲に、海外受験独特のプロセスを説明し理解を得るのが大変でした。もちろんはじめからOKだった訳ではなかったため、説明を尽くして高2のころに学校からOKをもらいました。
理解を得てからも難しかったのは、出願に必要なものや、推薦状やその他必要書類の書き方といった専門知識が、学校の先生になかったことでした。手順を紙にまとめて先生に提出したり、実際に記入するときは隣で説明したり、といったことも自分で管理する必要があり大変な面はありました。
また、私を含めたほとんどの学生にとって、金銭面での負担の大きい海外大に進学するためには奨学金が必須です。つまり、大学自体への合格と、奨学金への合格の両者を得なければならない状況でした。私にとってはプレッシャーとまでは行きませんでしたが、精神的に大変だったのは確かです。海外大進学者数が年々増加している中で、奨学金といった金銭的支援をどう拡充していくかは今後大きなトピックになると思います。

「自分を見つめなおし、目標を持って進むことができた自己分析」
ー受験の過程で学びになったことを教えてください。

松:
アメリカ大学は出願の際、エッセイの提出が求められます。エッセイを書く過程で、自分が何をしてきたのか、何ができるのか、今後何をしたいのかといった自己分析ができたのが大きな収穫でした。もちろんその前からもそれらの点は意識していましたが、言語化して整理できたという面でエッセイ執筆は学びになりました。受験過程が単純に知識を詰め込むだけではなくて、自分を考える機会になったのはとても大きかったです。
自分が何者か、何をしたいのかを突き詰めて考えておけば、目標や問題意識をもって大学の4年間に挑むことができます。たとえ海外大を受験しなくても、ぜひ自己分析することをおすすめします!

ーエッセイを書く際に気を付けていた点を教えてください。

松:
私の課外活動や受験過程はユニークなものだったと自負しています。ネットを探すと過去の成功例が共有されているわけですが、自分のものはそれらとはタイプが違っていたと思います。それでも、「自分のエッセイは自分のものだから、そのまま出そう」という気持ちでいました。添削してくれる人達に大規模な変更を提案されても、「これを変えてしまったら自分のエッセイではない」というところもあり、基本的には自分のスタイルを貫き通しました。結果的にそれが唯一無二のアプリケーション(願書)に繋がり、大学側にもユニークさを評価して頂いたと思っています。

ー海外大を目指す中で自分の目標がより明確になっていったのですね。高校生たちが、自分が何をしたいのか考える際のアドバイスはありますか?

松:
人によるので一般化して言うのは難しいですが...外の世界に出て、色んなものに触れてほしいなと思います。学校の授業だけでは自分が何をしたいのかに気付く機会はあまりありません。将来の夢が無い若者が多いといわれますが、それは彼らは自分の勉強に精一杯で他に目を向けられていないのが原因だと思います。私は、性格上幸いにも様々な分野に興味を持ち行動に移したことで興味の幅が広がりました。興味関心がどうしても見つからないという人は、自分の知らない世界に飛び込んでみることをお勧めします。

ー茨城という地方の環境で、都会と地方の格差を感じることはありましたか?

松:
やはり感じていました。特に都会だと、地方に比べて学校側も生徒も課外活動に対する壁が無いと感じます。単純な情報量もそうですが、校外に積極的に出ていくことへの空気観や認識が違うと考えています。幸い私の高校は比較的オープンな雰囲気でしたが、とある友人は世界大会に出場する際、先生に「そんな暇があるなら勉強したら」と言われたそうです。

「ちょっとやってみよう、の精神」
ー受験の過程であきらめそうになったことはあったのでしょうか。どのように対処していましたか?

松:
私はほかの人に比べるといい意味で考えすぎていないと思っています(笑)
普通の人であれば諦めるポイントも、「もしかしたらできるかも」といった気持ちで通り過ぎている気がします。ほかの人とは違う道を行っている、地方からアイビーリーグは難しいのではないか、と頭では理解しつつも、それでもちょっとやってみようかな、と考えるのがこれまでの私のやり方です。基本的に障壁などはあまり意識しないでやっている感覚でした。
皆さんへのアドバイスは、「考えすぎないこと」です。それはある意味能天気だとも捉えられますが、きっと特に海外に行きたい高校生は、色々なことを考えて考えて、不安も抱えていると思います。自分が何をやりたいのか考える過程で自分の限界なんかも考えますよね。それもひとつ非常に必要ですが、単純に「あの大学に行きたいんだ!」という気持ちだけをもって出願というゴールを目指してやってみよう、くらいの気持ちで突き進むことも必要ではないかな、と。少なくとも私はそうでしたし、「考えすぎないこと」は、限界を決めないために非常に大事だと思います。

ーメディアへの露出も多いですが、情報発信で心がけていることを教えてください。

松:
私がメディアに出たりインタビューを受けたりしている理由は、私の挑戦が、後輩たちが一歩を踏み出すきっかけになってほしいからです。たとえ能力やスキル面で不足なわけでなくとも、踏み出す勇気がないとチャレンジできません。そこを乗り越えていけるマインドセットづくりの手助けができるように意識しています。

「政治と科学的根拠と感情と」
ー大学の展望、今後の探求の軸についてお聞かせください。

松:
これまでも、科学物理と政治という2つの軸をもって活動してきました。両分野をやってきた人間としては、大学でも政治学を軸にしつつ、その中でも科学的な分析や統計、データをどう扱うべきかについて学びを深めたいと思っています。
近年、政策決定において感情や空気が大きな割合を占めていると感じますし、コロナ禍でそれが浮き彫りになったと思っています。政策づくりにおける感情と論理のバランスがどうあるべきかについては、自分の中での一つの問題意識です。それを解明するために、アメリカで普及している、データを基に政策決定を行う手法が有効なのか、市民にとって有益な政策作りに繋がっているのか、ということを詳しく研究したいと考えています。
同時に、現代には扱い方が定まっていなかったり、感情が大きく関わるため簡単に定量化できない問題があります。例えばLGBTQ+の人々などは数字等では測れない苦しみを経験しています。現在進みつつある、科学的な根拠やデータといった定量的なファクターとそれでは測れないいわゆる定性的なファクターとのバランスをしっかりと見極めなければならないと感じています。
大学ではこの2点を中心に研究していくつもりです。

ー最後に、世界を目指しているせかい部の部員の皆さんにメッセージをお願いします。

踏み出せば、そこから得られるものは絶対にあります。志望校への合格自体はコントロールできないにしても、挑戦の過程や最終的な結果から何か得られるはずです。挑戦してみよう、と伝えたいです。
もしあなたが一歩が踏み出せないとすれば、それは多分「色々考えているから」だと思います。仮説を立て、自分は多分こうなるだろう、とか、自分はここまでしか行けないだろうとか、頭の中で考えていると思います。その習慣が上手く働くこともあれば、自身の可能性をつぶしてしまうこともあると、私は思っています。私の場合、事前に立てた仮説はほとんどの場合間違っていました。海外受験という複雑なプロセスの中なら、なおさらです。仮説を立てるより、実際にアクションを起こしてどうなるのか見てみるマインドセットがあるということも一つ知って欲しいと思います。繰り返しにはなりますが、「まず一歩を踏み出す」が私からのアドバイスです。

ー貴重なお話をありがとうございました!


編集後記(スタッフより)

松野さんの努力や数々の挑戦は「できるかどうかを深く考えすぎず、とにかくやってみた」というのが印象的でした。私たちは、チャレンジに対して、無意識に自分でハードルを上げてしまっているのかも知れませんね。
自分がやりたいことは何なのか、自分とはどんな人なのか。しっかり見つめた結果、松野さんは世界トップ校の入り口に立てたのだなと感じます。

「やりたいことがまだわからないなら、自分の知らない世界に飛び込んでみて」

松野さんのアドバイスは、まさに#せかい部にぴったりの言葉でしたね!
これからも#せかい部は、みんながまだ知らない世界への扉を提供し続けます!
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