JAL NY支局勤務の内藤仁美さんに聞く「せかいを舞台に働くということ」【前編】
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JAL NY支局勤務の内藤仁美さんに聞く「せかいを舞台に働くということ」【前編】

「せかいと繋がる仕事」インタビュー第3弾では、
パイロット志望で飛行機オタクのレンと、将来は海外で働きたいサワが、
日本航空(JAL)NY支局にご勤務されている内藤仁美さんにお話を伺いました。

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※注意事項※
コロナ禍前に撮影されたお写真を含みます。
インタビュー実施は2020年秋です。その後、コロナの状況などに応じて、働き方やお仕事内容に変更が生じている可能性があります。

ー本日は、よろしくお願いします。まず初めに、自己紹介と、普段、どんなお仕事をされているのか教えてください。

内藤さん(以下、内):
はい。私は、2020年の2月末から日本航空(JAL)のニューヨークにある支店に参りまして、総務のお仕事をしています。総務のお仕事は、「なんでも屋さん」のようなものです。先日まではコロナウイルスの影響で運航便を一部減便したのですが、今はその便を、これから復活させていくための計画を立てています。ほかにも、空港内では、さまざまな契約のお仕事をしたり、人事や労務といった「人」に関するお仕事も担当したりしています。

ーJALに入社してから、現在のお仕事に就かれるまでの、経緯を教えてください。

内:
はい。では、私がJALに入社してからの経歴を説明しますね。
私は、2004年に、日本航空に業務企画職、いわゆる総合職として入社しました。最初は、予約・発券カウンター、成田空港旅客部門での業務に従事していました。
具体的には、まず、有楽町(東京都)の駅前の航空券発券カウンターに出向しまして、国内線と国際線のチケットの取り扱いができるように、訓練をしました。そしてお客さまにチケットのお渡しをしたり、予約変更などを承るお仕事をやっていました。
その次のステップでは、空港の現場に出るということで、成田空港に行きました。そこでの経験は、お客さまと対面で会話し、直接サービスを提供できる貴重な期間です。物凄い勢いで、次から次へと担当業務が変わり、さまざまな仕事を経験します。それぞれ、3ヶ月~4ヶ月ごとに担当業務が変わっていたと思います。
一番初めは、チェックインを担当。慣れてきた頃に出発ゲートでのお仕事に変わり、次は、お客さまのお手荷物到着ゲート(到着後の荷物がグルグル回っている場所)を担当し、さまざまな仕事を経験させてもらいました。最後は、JALのお仕事からは少し離れて、JALが協力している海外の航空会社(ex. カンタス航空、フィリピン航空)のお仕事も担当させていただきました。

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その後は、本社調達部というところに移り、ボーイング787型機(航空機)を購入するための契約をするお仕事をしました。実際にアメリカのシアトルまで行って、何十機かの契約交渉をしたり、航空機を受け取って、その受け取った飛行機に乗って、日本に帰ってきたり。そのようなお仕事を、6年程していました。
その次に経験したお仕事では、国際路線事業部で、国際線収支管理・海外地区販売およびマーケティング戦略策定などを担当しました。簡単に説明すると、いろいろな計画を立てたり、どのようにすれば利益が出るのかを考えたり、と数字を確認するなどの、企画業務です。いわゆる「本社機能」と言われるようなお仕事でした。そこでのお仕事も6年程経験しました。
そして、去年、2月末にニューヨークの支店に行くことが決まりました。

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レン(以下、レ):
すごい...! これまでに、いろんなお仕事をされているんですね!

内:
そうですね!それが、このお仕事の醍醐味ですね。場所も仕事の内容も、どんどん変わっていきます。

サワ(以下、サ):
オフィスで働く社員さんは、長年、同じ仕事をやっているのかなと、勝手に想像していたのですが、実際は、沢山の種類のお仕事を経験されているんですね!

内:
入社する年度によっても、少しずつ、経験する業務は違うと思います。ですが、私たちにとって一番大切なのはお客さまなので、最初のステップとしてお客さまのお声を聞いたり、予約・空港などの現場で実際にお客さまに接することはとても重要なんですよね。お褒めの言葉やご意見をいただいたりすることを通して、良いことも辛いことも両方きちんと経験し、お客さまがどのようなことを航空会社に求めているのかを、自分の体で感じるのです。

レ:
実は、僕は、航空業界にすごく興味があるんですが、いつも、空港のグラウンドスタッフを見て、とても面白そうな仕事だと思っていました。内藤さんがそういった仕事を以前にされていたと聞いて、羨ましいなと思いました!

内:
私は、お二人の海外経験が凄く羨ましいと思います。(レンとサワは、高校2年次に、1年間の交換留学をしている。)
私は、中学生と高校生の時に、短期留学をしたことがあるのですが、1年間の長期留学は経験がないので、若くして、長期留学という素晴らしい経験をされているのは、凄く羨ましいなと思います。

サ:
ありがとうございます(照)

ー学生時代の経験で、現在に大きく影響していることを教えてください。


内:
先ほどお話しした通り、私は、中高時代に何回か短期留学をしました。中学時代には、ニュージーランドのオークランドやクライストチャーチに学校単位で行きました。まだ中学3年生で、留学が初めてだったこともあり、最初は凄く不安でした。でもホストファミリーと自分だけの生活が始まると、1ヶ月間、英語を必然と話す環境にいたので、留学が終わる頃には、かなり英語を話せるようになりました。そして、高校1年次には、カナダのカルガリーに行きました。
また、大学生になってからは、長期留学をしようか考えましたが、当時は長期留学をしてしまうと、4年間で卒業をすることができなかったため、大学4年間でボストンやワシトン、ロサンゼルスに2ヶ月間行ったり、アメリカの金融機関でインターンをしたりと、少しずつ海外経験を積みました。
そして、これらのことは、今のお仕事に、ダイレクトにつながっています。
1つは、文化の壁を、それほど感じずに、お仕事ができることですね。私の場合は、ニュージーランドやカナダ、アメリカと、同じ英語圏とはいっても、文化が違うところに行っていました。ボーイング787のお仕事でシアトルに頻繁に行っていたときや、現在、ニューヨークで働いているときに、異文化に直面しても、「この文化はこういったものだ。だから、ここは、このように合わせていけばいい。一方で、ここは日本人らしさを残した方がいい。」というように、文化の差を理解して、受け入れることができるのです。異文化に順応する感覚ができているので、人よりもカルチャーショックを受けることが少ないのかなと思います。

レ:
学生時代の海外経験が、そういうふうに、今のお仕事に役に立っているんですね!

内:
そうですね。感受性が豊かな中高生の間に海外経験をすると、それが、一生、経歴として残ります。必ずどこかで、アピールするポイントになると思います。
中高生時代の海外経験は、かけがいのない財産ですよ!

サ:
私は、スペインに1年間留学していた経験があるので、今のお話を聞いて、自信がつきました!

レ:
実際に、学生時代に海外経験を積み、現在海外で活躍されている方からお話を聞くと、説得力がありますね!自分の海外経験も、将来、アドバンテージになるんだと思いました。

内:
上手く自分をアピールしていくことは、悪いことではないので、自信を持って、皆さまの経験を、これから伝えていってください。

レ:
ありがとうございます!

ー現在、ニューヨークでは、総務のお仕事をされていますね。具体的に、1日の、スケジュールを教えてください。

内:
はい。ニューノーマルの時代で、少し業務方法に変更がありました。例えば、ニューヨークでは、中心地マンハッタンとジョン・F・ケネディ空港(以下、JFK空港)内に2カ所にオフィスがあるのですが、私の前任者は、毎日どちらかに出社していました。コロナ前は、どちらかに2日、もう一方に3日、といった通勤体系だと伺いました。しかし、現在は、リモートワークが増えているので、週3日程度はオフィスに出社して、それ以外は、家で集中して作業しています。ちなみに、出社する際には、どちらのオフィスに行くとしても、基本は、地下鉄で通っています。
1日のタイムスケジュールを説明しますと、朝9時にまずやることは、私が寝ている間に日本から届いたメールの確認です。本社や日本で、その日に何が起きているのかを把握します。始めにも言いましたが、総務の仕事は幅が広いので、コロナ関係の連絡や、空港で実施してほしいこと、営業で実施してほしいこと、新しい宣伝のことなど、本当にいろいろな情報が入ってきます。ニューヨークの支店には、営業所、空港署、貨物部門、運航管理のオペレーションの部門があるのですが、日本から送られてきた情報を、どの部門に受け渡すかの判断を、朝の時点でします。
その後、お昼にかけて、JFK空港にいる日であれば、空港メンバーとのミーティングに参加します。午前10時くらいだと、日本からの旅客便が来る時間帯です。ニューヨーク便には、かなりの頻度で、サポートが必要なお客さまにご搭乗いただいていたり、数多くのペットをお預かりしていたりしますので、そちらの対応をします。ペットのケアは重要な業務なのですよ。車椅子のお客さまがいれば、そのお手伝いも必要です。自分自身の直接的な業務ではないとはいえ、できる手伝いがあれば、私も積極的にしています。搭乗ゲートや到着ゲートで、実際に手伝うこともありますよ。

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そして、13時半くらいになると、今度は、日本への出発便があります。その時にも、必要があれば、業務を手伝います。空港に出社する日だと、10時半~13時半は、飛行機に関わる時間になります。
14時くらいになると、ラウンジで交渉業務を行うこともあります。日本航空は、JFK空港内にラウンジがなく、他の航空会社が運営するラウンジをお借りしていますので、そこに行って、日本人のお客さまの嗜好にあわせた日本のお菓子やお酒を置いてほしい、などの交渉をすることもあります。
その後は、他の空港関連の契約に関する業務に取りかかります。その他の業務では、ニューヨーク線の路線に対する収益のシミュレーションを本社が行っていて、それに対して、ニューヨーク側の現地の見解をまとめて、日本の社員が働き始める前の、夕方中に、メールを送ったりしています。
以上が、私の1日の仕事スケジュールですね。

サ:
1日のスケジュールが本当にびっしり埋まっていますね。びっくりしました!
オフィスワークに加えて、グラウンドスタッフのようなこともされてるんですね! 

レ:
必要なときは、ゲートにも行くとのことでしたが、お客さま対応される際には、スーツからJALの制服に着替えるんですか?

内:
私は制服をもらってないので、スーツのままで対応しています。

レ:
そうなんですね!

サ:
ニューヨークという、日本から遠く離れた場所で、活躍される内藤さんは、本当にかっこいいですし、同じ女性として、とても尊敬します!

ーJALに就職しようと思ったきっかけと、それまでの経緯を教えてください。

内:
先ほど、アメリカでインターンをした話をしましたけど、それが、私の就職活動の原点なんです。
大学3年生の時に、サンディエゴに2ヶ月間行って、金融機関でインターンをしていました。私は金融専攻ではなかったので、アメリカ人ボスの元、書類整理やexcelの仕事をするアシスタントとして、業務を手伝っていました。現地に住んでいるご家庭でホームステイをしながら、9-17時はスーツを着て、一生懸命働いていました。私がインターンした時と今では時代が変わっているので、私の経験が参考になるか分かりませんが、私がインターンした当時のアメリカの金融機関は、男女の差がなく、本当に平等に働けていました。そこで、やはり外資系の方が先に進んでいて、日系企業はまだ遅れているな、と感じ、外資系の会社に就職したいなと思うようになりました。当時は、介護休暇や男性の育休などは、まだ、日本では普及していなかった時代です。それで、帰国後の大学3年生の秋、外資系と言われる会社には、軒並みエントリーすることにしました。就職率も厳しい時代だったので、できるだけ早めに動いて、自身の留学経験やインターンの経験を頑張ってアピールしました。しかし、結果は、1社しか受かりませんでした。その時は、自分に向いてる仕事ってなんだろう?とわからなくなっていましたね。
大学4年生の春になると、日系企業に対する就職活動をするようになりました。実は、それまで日系エアラインが、具体的に、どのような仕事をしているのか知りませんでした。ただ、海外とつながる仕事をしたかった、ということもあって、商社や航空会社を受けることにしました。他にも、銀行やメーカーなど、ありとあらゆるところを受けて、結果、複数のオファーをいただくことができました。でも、試験や面接を通して、この会社で働きたい!と思ったのは、圧倒的に日本航空でした。キャビンアテンダントの方が面接のお手伝いで来ていたり、業務企画職の方もいたり、いろいろな人にお会いしましたが、どの方も、とてもフレンドリーで、温かかったんですよね。仕事をする上で、海外とつながりたい、ということ以上に、この会社で働いたら幸せなんじゃないかな、というイメージができたので、最後は、迷いもなく、「もしJALに内定をいただけたら、絶対ここに決めよう!」と思えたんです

レ:
なんか運命の巡り合わせって感じですね!

内:
レンくん、素敵なこと言うね(笑)

サ:
外資系企業からのオファーも、もらったということでしたね。JALに就職を決める時には、外資系企業への未練はなかったですか?

内:
就職活動の中で、外資系企業の採用担当の方から、事前にはっきりと内定をいただいた企業の考え方や制度について説明をしてくれました。そのようなお話を伺う中で、私の場合は最終的に、外資系企業には合わないかもと思いました。

サ:
なるほど。外資系企業と日系企業では、そんな違いもあるんですね!
内藤さんの就活のお話や現在のご活躍からも、JALがとても魅力的な企業で、内藤さんにとって本当にぴったりの会社だということが分かりますね!

JAL NY支局勤務の内藤仁美さんに聞く「せかいを舞台に働くということ」【後編】に続く!

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