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JICAで活躍されている職員の方にインタビュー #佐藤さん編

こんにちは!!
せかい部運営メンバーのみゆきです🌷

私たちはせかい部員のみんなと一緒に、2/23(金)にJICAにインタビューに行ってきました!
私は、JICA海外協力隊としてポーランドで日本語を教え、JICAブルガリアとJICAモンゴルで企画調査員をそれぞれ3年ずつ経験された佐藤秀樹さんにインタビューさせて頂きました✨

インタビューレポ、他の職員さんへのインタビュー記事も是非チェックしてね✅


ー 佐藤さんは教育の分野に関心があると伺いましたが、日本と海外の教育の大きな違いはなんですか?
掃除ですかね。子供の頃、よく掃除当番ってありましたよね。
結構そういう国は多いのですが、東南アジアやアフリカなどで協力隊員が食事を終えて片付けようとしたら「やめろ」と言われたんです。
なぜだと思いますか?
南アジアやアフリカでは下の地位、貧しい人がそれを片付けるという文化があります。
日本では掃除当番や飼育当番など全員が色々やる、それが当たり前だけど実は違う国も多いんです。
そういう文化の人がいたらどうするかというのを考えるのが大切ですよね。

ー 学生時代にインドワークキャンプに参加されたそうですが、インドに興味を持ったきっかけはなんですか?
興味を持ったのは、大学3年生の時です。
世界に色々憧れがあって、そのプログラムはアメリカ人3人と日本人4人を募集してインドに行くものでした。
別のプログラムでアメリカに行くものもあったのですが、アメリカ人とアメリカ行って…英語は伸びるけど、そんなに行く機会のないインドの方が刺激的で面白そうだなと思ったからです。

ー 今まで訪れた国は何ヶ国ですか?
24~25ヶ国くらいです。

ー その中で特に印象的だった国はありますか?
最初の衝撃は先ほどお話ししたインドですが、やはりどっぷりその国に浸かって活動したのは協力隊で行った第2のふるさとであるポーランドですね。

ー 企画調査員とは具体的にどのようなことをするのですか?
ズバリ、コーディネーターですね。私はブルガリアとモンゴルでコーディネーター(企画調査員)をやっていたのですが、学校派遣や病院に行く看護師さん、村に入って井戸掘りをする人など多くの人が日本から来ます。
その後、まず調査員が教育なら教育省に行って挨拶して…、病院なら保健省に行って挨拶して…という感じ。
また、調査として病院や学校に行って「どういったボランティアが欲しいか」というニーズを聞いて、それを本部に送る。
そして、それを日本で協力隊の募集をする時に使います。
調査票を作って、協力隊を送って、あとそれを支援して、時にはお悩み相談、という感じですね。

ー 高校生が現地を支援をしたいときはどうしたらよいですか?
やっぱりその国や場所によって何が必要かは違うので、相手と話をして理解することで初めて何が必要か分かります。
グローバルユースキャンプというものがあって、東京都内の高校生100人を我々の長野と福島にある訓練所に連れていくものです。
学校のような大きな施設があって、協力隊に行く時もそこで70日間泊まり込んで訓練するんです。
体験ってやっぱ大事かなと。ぼーっと生きてると、道にきれいな花が咲いてたりするのも気づかないですよね。でもそういう気持ちってすごい大事だと思うんです。

ー 途上国から見た日本の課題はなんだと思いますか?
たくさんありますよ。
まず小さなことから言うと、私ポーランドに行って日本帰ってきて逆カルチャーショックになったのが、まず座席。
大体お年寄りとか妊婦さんとかいたらポーランドでは普通譲るし、若者がすぐ譲るからお年寄りが立ってることがないんですね。
モザンビークでソーシャルワーカーをやってた職員が居るのですが、モザンビークは障害者の方たちにも本当に優しいんです。普通にバス乗ったらみんな譲ったりとか、貧しい人がお金くれって道にいたらみんな普通にあげるんですよね。
その職員が驚いたのは、ポルトガル。ポルトガルもヨーロッパの中では南の方で結構あったかい優しい国ってイメージだったのですが、そこでバスに乗ったら障害者がきて、 こう物乞いしてたらみんなもう完全に無視して。モザンビークではありえないんです。 誰かが声かけるんですよね。支援するしないは別として、そういうコミュニケーションを取るんです。
日本でも昔、浮浪者を襲ったりする若者が問題になったりしたのですが、ポルトガルも日本も、発展してる国って何か大事なものをなくしてるんじゃないかなと。 インドやモザンビークに行くと結構思ったりするんですよね。
もちろん犯罪もあったりするし、何もかもすごくいいわけではないですよ。日本以上に気を付けないといけないことも多いし。
それから日本を見ると、日本の課題ってどうなんだろう。どんどん制度ができて、例えば優先席という制度を設けないと譲らない社会ということですよね。逆に言うと優しい社会はそれがなくても普通に譲るんですよ。
それがどうなんだろう、どっちが正しいんだろうって思ってほしいんですよ、皆さん。 「日本が絶対正しい」じゃないって。
みんな学んでるんですよね。一方向性の時代はもう古いんです。先進国が途上国に行ってなんでもしてあげて、上から目線でやって終わったという訳ではありません。必ず我々も得ているというか、双方が得ているという、そういった視点は最近持たなくちゃいけないなあと思います。

ー 今までお仕事をされてきた中で嬉しかったことはなんですか?
今考えると文化の違いもあって日々嬉しかったですね。やっぱり日本人は思いやりとか優しいとかおもてなしとか言うけど、外に対してはそこまででもないような気がしてて。ポーランド人はやっぱり特に親日でもあって、 ポツンと居たらなんかやっぱ気にしてくれてるというか、疎外されないという感じがありますよね。
日本では下手なとこで働くと、完全に歯車で…ってなっちゃうじゃないですか。そういうのじゃなくて、気にしてくれる社会だったし、その後仕事で行ったブルガリア、モンゴルの人の優しさも嬉しかったですね。
外国人などに対して、まだまだやっぱり日本は閉鎖的だなと思いましたね。

まとめ

今回JICAの皆さんのお話を聞き、途上国支援などの話は自分にも無関係な事では無いと改めて感じました。
「高校生だからまだ自分に出来ることはない」・「自分にはまだ関係ない」と捉えるのではなく、高校生でも出来ることってなんだろう?と考えるとできることが見つけられるということを知りました🌟

JICA地球ひろばは誰でも入れる体験型展示スペースもあるので興味のある人はぜひ行ってみてね🌎✨

佐藤さん、貴重なお話ありがとうございました!

これからもせかい部は、みんながまだ知らない世界への扉を提供し続けます!
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